カテゴリ:ジョシュア・ツリー( 5 )

Josyua Tree④

一日レストを挟んで、ちょっと遠いエリアで登ることにした。
Real Hidden ValleyエリアのSports Callenge Rockという岩場。
5.10cと5.12aが看板ルートだ。

簡単なクライミングで岩の上に周りこむことが出来るので、地面に走っているクラックを使って終了点を作り、この5.12a、Leave it to Beaverをまずトップロープで登ることにした。
大体ムーブをばらすことが出来た。
次も再びトップロープで登り、プロテクションの位置などを思案しようかとも思った。
なぜなら、この当時、5.12台のクラックはヨセミテと瑞牆山末端壁の二本しか登ってなく、あまり自信がなかったからだ。
しかし、ふと、私はこのルートとの距離を考えた。まるで、ちょっと仲良くなった女性と距離感をうまく計るように。駆け引きをするように。
なぜか、良いクライミングが出来る気がした。
このルートが、この岩が、「登れ」と言っているような気がした。まさにその女性に受け入れてもらったかのような感覚。

リードでトライすると言うと、ジュニアさんは吃驚するような顔をしていたけれど。
どれくらい間違えるか、どれくらい疲労するかもほとんど想像していた通りだった。
レッドポイントすることが出来たのだった。
また、このルートはフェイスっぽいムーブが多い。ヒールフックでジャミングするなど面白いムーブもある。
春うらら2P目(5.12a)よりも圧倒的に登りやすく感じた。
けれど、勿論クラックをやったことがない人だったら5.13aくらいに感じるだろうなとも思った。


この二日後、ジョシュア・ツリーを離れ、サンフランシスコへ向けて出発した。
途中車中泊をして、空港へ。
私は日本へ。ジュニアさんは再びヨセミテへ。
別れ間際、ジュニアさんの言った言葉が心に残っている。

楽しい旅だった、と。

今までは、目的地に着くまでの道中は「アプローチ」でしかなかった。
しかし、その「アプローチ」そのものを楽しむ術があるということを、私は知らなかったのだ。
その時、私はその言葉を胸に留めて、日本に帰った。

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Clean and Jerk(5.10c)



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Leave it to Beaver(5.12a)



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空港にて
by kaitin-yusei | 2013-01-01 18:11 | ジョシュア・ツリー

Josyua Tree③

翌日、Hot Rocks(5.11c)をレッドポイントすることが出来た。
この日はこのRock Hudsonで終日遊ぶことになった。

さらに翌日。The Old WomanのBearded Cabbage(5.10c)というルートが印象深い。
水平クラックをトラバースして、直上クラックを登る。
でも、疲労が溜まってきていたようで、完登することは出来なかった。

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Bearded Cabbage(5.10c)
by kaitin-yusei | 2012-12-31 09:43 | ジョシュア・ツリー

Josyua Tree②

テン場から周りを眺めると、岩だらけだった。
あえてルート図を見ずに、目について直感的に登りたいと思ったルートをやることにした。
そしてその後に一応グレードを確認をするためトポを見る。

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Hands Off(5.8)
このルートはまあまあ良かったかな?
終了点はなく、自分のプロテクションを使ってビレイ点を作る。
そしてパートナーのジュニアさんにフォローしてもらい、この岩の場合は徒歩で下降する。
ジョシュアでは、リード&フォローそして徒歩で下降が一般的だ。徒歩で下降出来ない場合は懸垂点がどこかにある。古典的な文化が根づいている。


この時点で、近くの岩場は大体把握したので、ちょっと遠い岩も見てみることにした。
とある岩を眺めていると、何となく一本の線が下から上まで走っている気がした。
もしや上物か・・・??と思い、確認出来る距離まで歩いてみることにした。
すると、予想以上の素晴らしいクラックが走っていた。チョークがたくさん付いていたので、よく登られていることが窺える。
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Hot Rocks(5.11c)

まわりこんで、岩の上に上がれたので、トップロープをかけて登ることにした。
核心はフィンガーとレイバックの複合ムーブでちょっと難しかった。
日が暮れてもトライし続けた。
by kaitin-yusei | 2012-12-31 01:57 | ジョシュア・ツリー

Josyua Tree①

昔の写真を整理していたら、2010年の春にジョシュア・ツリーに行った時の写真が出てきた。よく考えたら、ちゃんと文章にしていなかったので、ちょっと古い思い出話になってしまうけれど、思い出深いルートを中心に書いていこうと思う。

この年のヨセミテは天気が悪かった。
なかなか満足のいく登攀が出来なかったので、ヨセミテを離れジョシュア・ツリーに向かうことになった。
途中ハイウェイのレストエリアで車中泊をして、翌朝ジョシュアを目指す。
だんだんと、荒涼とした砂漠のような大地が現れてきた。
道路はアメリカの映画やドラマに出てくるような、地平線まで延々続くような直線の道だった。
それに感動したのはほんの最初だけで、何も変化のない景色にうんざりするようになった。

ジョシュアの町で買い出しをして、クライミングショップの水道の蛇口から水を拝借し国立公園内に入る。
一本だけクライミングする時間があったので、テン場にほど近いThe Old Womanという岩場で登ることにした。

5.7+という簡単なルートだが、30mに及ぶ一直線のクラックだ。ルート図には4つ星となっている。
実際登ってみると、ハンドジャムからフィンガージャムまで多彩なジャミングをすることが出来る。
プロテクションも非常にとりやすい。
クラック初心者に最適なルートだなあと思った。勿論、素晴らしいルートだと感じた。


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Double Cross(5.7+)
by kaitin-yusei | 2012-12-31 01:11 | ジョシュア・ツリー

遥か彼方、ジョシュアへ

ヨセミテ渓谷をでて、しばらくすると非常に激しい雨になり、車のフロントガラスに容赦なく雨がうたれるようになった。
日も完全に落ち、ほぼ完全な闇がぼくらのまわりを支配していた。
唯一の灯りは車のライトだけである。

ぼくはふと、キャンプ4に残っている人々のことを考えた。
彼らのなかには、日本人にとって信じられないような貧弱なテントに泊まっている人もいる。非常に心細く不快な一夜になるであろう。

車のなかで、ジュニアさんの家族のことや、以前勤めていたアウトドア系の会社のことなどを聞くことができた。
何でもジュニアさんの弟も、ジュニアさんと同じく旅好きで、外国で知り合った日本人女性と結婚したという。
また、ラフティングの仕事をしているとき、言うことを聞かない高校生を、安全に支障をきたすから一人だけ乗せなかった。でも、自分がうまく言えていれば、素直になれずにいる彼を楽しませることが出来たかもしれない…。
という話がぼくの心に、印象に残っている。

徐々に標高を落とすと、雨も段々弱くなり、途中休憩も兼ねて立ち寄ったスーパーでは、ぽつぽつと降る程度になっていた。
本当にアメリカのスーパーは広い。どれくらい広いかというと、ホームセンター島忠や、ゆめタウン、西友より広いかもしれない。
なぜだか、非常にウキウキな気分になっていた。


この日は、ハイウェイにあるレストエリアと呼ばれる、日本でいえばパーキングエリアみたいなところで、車中泊することにした。
アメリカでは、車中泊は一般的に行なわれる。でも勿論場所は選ぶけれど。
薄暗い便所の壁に張ってある、行方不明の少女の写真を見て、彼女たちはもうこの世にいないんだろうなとふと考えた。

周りを見渡すと、はるか遠くにある町の灯りがみえた。
ぼくは今、広大な大地の広がるアメリカにいるんだ。と、強く感じたのだった。
by kaitin-yusei | 2010-12-19 23:06 | ジョシュア・ツリー


フリークライミングインストラクター・橋本明のブログです。日々のクライミングやスクールの模様を書いています。


by ちゃおべん丸

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ちゃおべん丸について

屋号 ちゃおべん丸
名前  橋本 明

【公社 日本山岳ガイド協会】フリークライミングインストラクタ―
法政大学体育会山岳部コーチ



主な登れたルート
【スポートクライミング】
惊雷(5.14a)
Lightning(5.13d)
Gin&Tonic(5.13c)
門前払い(5.13b)
スティングレイ(5.13b)
四国第二国道(5.13b)
シンデレラボーイ(5.13a/b)
虎の穴(5.13a)
カリスマ(5.13a)
デジタルモザイク(5.13a)
ケレンジ(5.13a)
青島啤酒(5.13a)
One Love(5.13a)

【クラッククライミング】
Cosmic Debris(5.13b)
Hang Dog Flyer(5.12c)
叮咚(5.12)
The Reckoning(5.12c)
春うらら2ピッチ目(5.12a)
Leave It to Beaver(5.12a)
タコ(5.12a)
天まであがれ(5.12a)
Short Circuit(5.11d)
バナナクラック(5.11d)
イムジン河(5.11c/d)

【ボルダリング】
蟹クライマー返し直上(三段)
蟹(二段)
忍者クライマー返し直上(二段)
Pugelist(V9)
Bruce Lee(V8)
Deliverance(V8)

などなど
     
  

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